麻酔の説明を聞きに行った帰り、エレベータに乗ったときに、たったがこちらに向かってくるおじいさんを見付けた(僕からは死角)。
”開”ボタンを押してあげて閉まるのを防ぎ、おじいさんはエレベーターに乗れた。
するとたったは、
「何階ですか?」
と、すかさず聞いていた。
「ああ、7階をお願いします」(僕らは5階)
「はい」
こんなやりとり、どこで覚えただか。
僕、たったの前でやったことあったっけか?
「えらいねぇ~。何年生だい?」
「小学4年生ですっ」
「お父さんとよく似てるねぇ」
そんなこと言われたの、初めてだなぁ。
ただ、
「お母さんのお見舞いかい?」
と聞かれたときだけ、笑顔を貼り付けたまま固まってた。
5階に付き、たったが
「しつれいしますっ」
と降りると、
「ありがとねぇ~」
と声をかけられ、たったは普通の笑顔に戻ってた。
小児科の付き添いは、女性限定。
お母さんに付き添ってもらってる子、多いわなぁ。
今頃、寂しがってるかなぁ。
まぁ、良い、良い。
たったは、えらかった。