寝苦しかった分けでもないのだけれど、何となく目が覚めた。
周りには、寝相の悪い、寝相の超悪いたったとけっとが散らばってる。
特に足下のけっとは邪魔だ。
ゴロゴロ転がってこようとしてるのを、暑いからイヤなので寄ってこないように軽くけってけん制してることが、半分寝ぼけながら自分で分かった。
と、急に異様な気配に気がついた。
ものすごい違和感を感じた。
再び寝に入ろうとしていた頭を無理矢理起こして、眼鏡なしでは0.1以下しかない視力で目をこらした。
一つめの視線の先には、
暗闇に、何もない空間が見えた。
二つめの視線の先には、
暗闇に、黒い塊がぼうっと見えた。
はっ!
一つめの視線の先では、ママのいるはずのベットが空っぽだった!
二つめの視線の先では、ママがあちら向きでソファーに座っていた!
驚いて飛び起きた。
眠気は、いっぺんに吹き飛んだ。
「ママ、どうした?」
「・・・」
「眠れないのか?」
「・・・」
「トイレ行く?」
首振り
「じゃ、寝ようか?」
うなずき
手を貸して立たせ、そのままトイレへ。
何となく何かが気になったんだ。
えんじの奴、こんな夜中にウンチしたようで、えんじトイレのチップが山になってる。
横目で眺めつつママを座らせようとして、またびっくり。
眼鏡がないままなので視界はぼやけまくりだけど、どう見ても便器の中には出して間もないぶつがたくさん・・・
一瞬、えんじの奴が人間便器で排泄したのかと思った。
よく目をこらすと、トイレットペーパーも使用してある。
えんじの奴、紙も使ったのか??
そうではない。
この時点ではまだ頭がちゃんと働いてない・・・
傍らには、脱いで丸めたおむつの塊もあるじゃないか。
ママ、自分で起きてトイレに行き、自分でウンチした・・・?
ママを便器の前に立たせ、パジャマをおろしてみると、すっぽんぽん。
すごいよ、ママ!
自分で出来たんだ!
「良くなってきたね!」
ママ、にっこり。
僕が知る限り、高次脳機能障害になった昨年5月以来、こんなことは初めてだ。
夜の場合は毎回おむつの中にされて、朝になると服も何かも大変な事態。
トイレではなくお風呂へ直行が通常だ。
良くなった!
良くなってきてるよ、ママ!
その後は、さすが高次脳患者らしく、2~3とんちかんなやりとりもあったけど、無事におむつをはめて就寝。
僕はすっかり眠気が失せてしまった。
月曜からは、また投薬入院だ。
一週間後に退院してくるとまた落ちてるだろうけど、でも次回の入院までの3週間で、きっとさらに前進するだろう。
神様、ご先祖様、ありがとう!
トイレの神様、ありがとう!
ママ、次は自分でおむつもはこうな!
おはよう(*^ー^)v
ママよかったね♪
めっちゃ嬉しいじゃん
トイレには女神さまがいるんだよo(^-^)o
ママ、女神様とケンカしなきゃ良いんだけどさー・・・
トイレの改装工事したら、もっと色々良くなるかな?
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