2階北側の窓枠に、ハチが巣を作っていました。
見れば、建築途中のその巣の大きさは大人の拳くらいで、素材はドロで出来ています。
それを見慣れないハチがたった一匹だけで作っていました。
けなげに一匹だけで一生懸命作り続けるその姿は、まるでこの家をたった1人で造ってくれた大工さんを彷彿とさせます。
しかし、その体つきといい模様といい、配色具合までいかにも『刺すぜ~~~』という感じで恐ろしかったので、お引き取り願うことにしました。
まずは巣の破壊ですが、幸いというのかハチにしては間抜けにも、巣は窓のレール上に出来ています。窓を開ければそのまま圧壊です。
もち、開けました。
ええ、窓を。
思いっきり。
結構固かったです。
何回か窓をがんがんやって、やっと破壊、屋根を伝ってバラバラに落ちていきました。
その一部始終はハチが留守のうちに行いましたが、家主が留守の間に家その物を破壊するなんて、なんとはなしに後味の悪いものでした。傍らで見ていたままの話によると、あのハチは少し離れた場所で一部始終を見ていたそうです。
おまけにその後に窓の中を覗くようにして俺の姿も追っていたと…
その後は2~3日平穏でしたが、箱から出したまましばらく組み立ずに放置していた木星物置を組み立てようとしたママが、また巣の破片を発見しました。
場所は今度は1階の南側です。
またしても例のハチが、しつこく巣の建築にいそしんでいたようです。
それを図らずも知らぬうちにママが破壊していたようです。
可哀想に2度までも家を壊されたハチさん…
これに懲りたらどこか余所に行ってね。
ちなみに、このハチ、泥蜂の一種、ミカドトックリバチであろうと思います。
刺しそうで刺さないハチだそうで、やはり泥を使って一匹で巣を作るらしい。
たしかにね、うちの周りに泥はいっぱいあるからね。
でも、やっぱよそへ行ってね。